「なんだか最近、父（母）がトイレに行く回数が増えたな…」
「外出するのを億劫がるようになったのは、もしかして…？」
あなたは今、ご家族の些細な変化に気づき、一人で悩みを抱えていませんか？排泄に関する悩みは、誰にとってもデリケートで相談しにくいもの。ましてや、ご本人も家族に心配をかけたくないと、一人で抱え込んでいるケースも少なくありません。
特に、尿パッドや紙パンツを使い始めたばかりだと、選び方や使い方に戸惑うことも多いですよね。「この組み合わせで本当に大丈夫なの？」「漏れたらどうしよう…」そんな不安を解消し、ご本人も介護者も、もっと快適に、そして安心して過ごせるような秘訣を、これからお伝えします。
尿パッドと下着のNGな組み合わせ、知らずに損しているかも？
介護のイメージ
「紙パンツをはいているから大丈夫」と思っていませんか？実は、尿パッドと下着の組み合わせを間違えると、さまざまなトラブルの原因になります。特に、ご本人が「違和感がある」「気持ち悪い」と感じてしまうと、せっかくの介護用品も台無しです。
尿漏れを招く！パッドと下着の「NG相性」3選
正しい選び方を知る前に、まずはやってはいけない組み合わせから見ていきましょう。
- 「紙パンツに尿パッドを重ねる」は絶対にNG尿パッドは、吸収体が膨らむことで尿を吸収します。しかし、紙パンツはもともと吸収体を内蔵しているため、その上にパッドを重ねると、吸収体の機能が十分に発揮されず、結果的に吸収しきれずに漏れてしまうリスクが高まります。また、ゴワつきや不快感が増し、肌トラブルの原因にもなりかねません。
- 「紙パンツと布下着を重ねる」も避けるべき紙パンツは、それ自体が下着の役割を果たすよう設計されています。その上に布の下着を重ねてしまうと、せっかくの通気性が損なわれ、ムレの原因になります。ムレはかぶれや臭いの原因となり、ご本人の快適さを奪ってしまいます。
- 「パッドのサイズが下着と合っていない」パッドが小さすぎると横漏れの原因に、大きすぎるとゴワついて不快感が増します。下着とパッドのサイズが合っていないと、尿をしっかりとキャッチできず、結果として漏れにつながります。ご本人の体型や尿量に合わせたサイズ選びが不可欠です。
「漏れない・ズレない・快適」を叶える！パッドと下着のベストな組み合わせ
では、どうすれば快適に過ごせるのでしょうか？答えはシンプルです。目的に合わせて、正しい組み合わせと正しい商品を選ぶことです。
【ケース別】失敗しないパッドと下着の組み合わせ方
- 「尿パッドだけを使いたい」場合紙パンツタイプではなく、布の下着を選びましょう。布の下着は、パッドをしっかりとホールドしてくれるものがおすすめです。ただし、一般的な布の下着は吸収体が内蔵されていないため、パッドからの横漏れやズレに注意が必要です。
- 「布下着の感覚で過ごしたい」場合「超うす型パンツ」や「下着のような紙パンツ」と呼ばれる商品が最適です。これらの商品は、まるで下着をはいているかのような自然なはき心地が特徴です。さらに、尿を吸収する機能を備えているため、尿パッドを重ねる必要がありません。これ一つで、安心して外出を楽しめます。
- 「長時間・大量の尿に備えたい」場合「下着のような紙パンツ」と「尿パッド」を組み合わせて使ってはいけません。このような場合は、「夜用パンツタイプ」や「高吸収パンツタイプ」のように、最初から吸収量が多い紙パンツを選ぶのが正解です。商品パッケージに記載されている「吸収回数」や「吸収量」を目安に選びましょう。
プロが教える！失敗しない介護用品選びの3つの秘訣
商品パッケージには「超うす型」「サラサラ」「消臭」など魅力的な言葉が並んでいます。しかし、本当にご本人に合うものを見つけるには、それだけでは不十分です。
秘訣その1パッケージの「吸収回数」はあくまで目安と知ること
パッケージに「おしっこ2回分を吸収」と書かれていても、それはあくまでメーカーが設定した基準です。個人の尿量や排尿回数には個人差があります。たとえば、一度に大量の尿が出る方には、吸収回数が多くても向かない場合があります。
本当に重要なのは、「ご本人がどのくらいの頻度で、どのくらいの量を排泄するのか」を把握することです。ご家族や介護者の方は、まずはご本人の排泄パターンを観察してみましょう。
秘訣その2サイズはウエスト・ヒップを正確に測ること
下着のサイズを選ぶとき、普段着ている洋服のサイズを参考にしていませんか？紙パンツや尿パッドは、ご本人の身体にぴったりとフィットすることで、その機能が最大限に発揮されます。
ウエストとヒップのサイズを正確に測り、必ずメーカーの推奨サイズ表を確認してから購入しましょう。特に、座った状態でお腹周りがどうなるか、横になったときにズレないかなども考慮に入れると、より失敗が少なくなります。
| 測定箇所 | 測定方法 |
|---|---|
| ウエスト | へその位置でメジャーを一周させ、一番細い部分を測る |
| ヒップ | お尻の一番出ている部分をメジャーで一周させる |
秘訣その3素材と肌触りを確認すること
高齢者の肌は非常にデリケートです。ちょっとした刺激でもかぶれや肌トラブルにつながることがあります。
商品の「素材」や「肌触り」は、ご本人の快適さに直結する重要なポイントです。「全面通気シート」や「やわらかな素材」と書かれた商品は、ムレやかぶれのリスクを減らしてくれます。まずはサンプルを取り寄せたり、少量パックで購入したりして、実際に肌に合うかどうか試してみることをおすすめします。
介護に関する疑問解決！よくある質問と実践的な回答
「紙パンツをはかせると嫌がられる…」「どうやって声をかけたらいいの？」といった、介護者ならではの悩みにもお答えします。
Q1. 紙パンツを嫌がる場合はどうすればいい？
A. まずはご本人の気持ちに寄り添いましょう。
「面倒くさい」「恥ずかしい」「まだ大丈夫」といった気持ちから、紙パンツを拒否されることは少なくありません。まずは、ご本人の気持ちを否定せず、「何か困っていることはない？」と優しく声をかけてみましょう。その上で、「もしもの時に安心できるから」「洗濯の手間も減るから」といったメリットを丁寧に説明し、納得してもらうことが大切です。
また、まるで下着のようなデザインや、薄くて目立たないタイプの紙パンツを試してみるのも良い方法です。ご本人が「これなら大丈夫かも」と思える商品を探すことが、解決への第一歩となります。
Q2. 漏れが心配で外出をためらってしまう…
A. 複数の対策を組み合わせることで、漏れのリスクを最小限に抑えられます。
外出時の漏れを防ぐには、まず正しいサイズの紙パンツを選び、きちんとフィットさせて着用することが基本です。加えて、外出前には必ず新しいものに交換し、こまめにトイレに行く習慣をつけることも大切です。また、万が一の事態に備えて、着替えや消臭スプレーなどを持ち歩くことで、精神的な安心感にもつながります。
さらに、尿漏れシートを内蔵した「布パンツ」と、薄型の尿パッドを組み合わせるという選択肢もあります。この組み合わせは、もしパッドから漏れてしまっても布パンツが吸収してくれるので、より安心感が高まります。
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まとめ今日からできる！快適な介護生活への第一歩
高齢者の尿パッドや下着選びは、単なる商品の選択ではありません。それは、ご本人の自尊心と快適な生活を守るための大切なステップです。
今回の記事でご紹介した「尿パッドと下着の正しい相性」や「介護用品選びの3つの秘訣」を参考に、ぜひ今日から実践してみてください。
たった一つの小さな工夫が、ご本人とご家族の生活を大きく変えるかもしれません。そして、排泄に関する悩みが少しでも軽くなり、より笑顔で過ごせる時間が増えることを心から願っています。
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