毎日、夜勤でおむつ交換をしている皆さん、本当に大変な毎日お疲れ様です。夜中に何回も起きて、おむつを交換しているのに、「なぜかおむつから漏れてしまう…」「利用者さんの睡眠が浅いみたい…」「夜勤明けはいつもクタクタ…」そんな悩みを抱えていませんか?実は、それらの悩みは「当たり前」だと思っている夜間ケアの常識が原因かもしれません。この記事では、あなたの悩みを解決し、利用者さんもあなたもぐっすり眠れるようになる、目から鱗の新しいおむつ交換の考え方と具体的な方法をご紹介します。
なぜ従来の夜間おむつ交換はダメなのか?

介護のイメージ
多くの施設では、定時で夜間のおむつ交換を行っているかもしれません。たとえば、午後10時、午前2時、午前5時といったように、決まった時間に起こしておむつを交換するやり方です。しかし、この方法にはいくつかの深刻な問題があります。
利用者さんの睡眠を妨げ、健康を損なうリスクがある
当たり前のことですが、人間にとって睡眠は心身の健康を保つために不可欠です。夜中に何度も起こされると、睡眠のサイクルが乱れ、深い眠りに入ることができません。その結果、日中の活動量が減ったり、無気力になったり、イライラしやすくなったりすることがあります。さらに、日中の覚醒状態が低下すると、転倒のリスクが高まったり、食事の量が減って栄養不足に陥ったりする可能性も出てきます。おむつ交換という善意の行為が、かえって利用者さんの健康を損ねてしまう可能性があるのです。
介護者の負担が大きく、質の高いケアを妨げる
夜間のおむつ交換は、介護者にとっても大きな負担です。何度も起きることで、自身の睡眠の質も低下してしまいます。疲労が蓄積すると、注意力や集中力が散漫になり、介助中のミスや怪我につながるリスクも高まります。また、夜間に利用者さんから強い抵抗を受けたり、大声を出されたりする経験も少なくないでしょう。これは、利用者さんが眠りを妨げられたことによる不快感や怒りの感情が原因です。介護者が心身ともに疲弊してしまうと、利用者さん一人ひとりに寄り添った質の高いケアを提供することが難しくなってしまいます。
驚愕の事実!おむつ交換回数を減らす「引き算」の排泄ケアとは?
「夜間ぐっすり排泄ケア」とは、文字通り夜間の排泄ケアを「引き算」することで、利用者さんの睡眠の質を最大限に高め、心身の健康改善を目指す革新的なアプローチです。このケアでは、単におむつ交換の回数を減らすだけではなく、最適な排泄環境を整えることで、利用者さんの自立を促し、QOL(生活の質)を向上させることが目的です。
「引き算」の排泄ケアがもたらす驚きの変化
ベネッセスタイルケアとユニ・チャームの共同研究では、このケアを実施した結果、驚くべきデータが明らかになりました。
- 睡眠状態の改善71.2%の利用者さんの睡眠状態が改善し、夜中に目が覚める回数が減りました。深い睡眠が取れるようになり、日中の覚醒状態も向上しました。
- 意欲とADL(日常生活動作)の改善意欲が39.7%、ADLが23.5%の利用者さんで改善傾向が見られました。よく眠れるようになったことで、日中の活動に前向きになり、「自分のことは自分でやってみよう」という意欲がわいてきたのです。
- 介護者の負担軽減とモチベーション向上夜間の業務量が減ったことで、介護者にも時間と心のゆとりが生まれました。利用者さんが穏やかに眠っている姿を見て、介護者は「本当に良いケアを提供できている」という喜びを感じ、仕事へのモチベーションが向上しました。
これらのデータは、「おむつ交換回数を減らす」ことが、利用者さんにとっても介護者にとっても、いかに大きなメリットをもたらすかを証明しています。
今すぐできる!おむつ交換回数を最適化する5つの秘訣
では、具体的にどうすれば「引き算」の排泄ケアを実践できるのでしょうか?ここからは、明日からすぐに試せる5つの秘訣をご紹介します。
適切な排泄用品の選定利用者さんの状態に合わせて選ぶ
夜間のおむつ交換回数を減らす上で、最も重要なのが吸収力の高い排泄用品の選定です。紙おむつには、夜間の長時間使用に特化した製品や、横漏れを防ぐ構造の製品など、様々な種類があります。利用者さんの排尿量や寝ている姿勢に合わせて最適な製品を選ぶことが、漏れを防ぎ、交換回数を減らす鍵となります。
スキンケアの徹底肌トラブルを未然に防ぐ
交換回数を減らすと、肌への負担が増えるのでは?と心配になるかもしれません。そこで重要になるのが、適切なスキンケアです。交換時には、おしり拭きで優しく汚れを拭き取り、必要に応じて保湿クリームや保護クリームを塗ることで、肌を清潔に保ち、かぶれや褥瘡(じょくそう)を予防できます。
排泄パターンを観察個別ケアプランの作成
利用者さん一人ひとりの排泄パターンは異なります。まずは、3日から1週間程度、いつ排尿・排便があるかを記録してみましょう。排泄パターンを把握することで、「この方は朝方におむつが濡れていることが多いから、交換回数を調整してみよう」といったように、個別最適なケアプランを作成できます。
就寝前のケアの工夫快適な睡眠環境を整える
就寝前の一工夫で、夜間の排泄ケアはぐっと楽になります。就寝前にトイレ誘導をしたり、水分摂取量を調整したりすることで、夜間の排尿量を減らせる可能性があります。また、寝る前にリラックスできる環境(照明を落とす、BGMをかけるなど)を整えることも、利用者さんがぐっすり眠るために役立ちます。
チームでの情報共有と協力成功体験を共有する
新しいケアを導入する際は、チーム全体で情報を共有し、協力体制を築くことが不可欠です。「利用者さんの夜間の様子が穏やかになった」「夜勤の身体的な負担が減った」といった成功体験を共有することで、他の職員も前向きにこの取り組みに参加できるようになります。
介護に関する疑問解決!知っておきたいQ&A
「引き算」の排泄ケアに関して、よくある疑問に答えます。
Q1: おむつ交換の回数を減らすと、感染症のリスクは上がりませんか?
A1: 適切な排泄用品とスキンケアを行えば、感染症のリスクは上がりません。むしろ、頻繁におむつを交換するために利用者さんの睡眠を妨げると、免疫力が低下し、かえって感染症にかかりやすくなる可能性があります。大切なのは、質の高いケアです。吸収力の高いおむつを使用し、肌を清潔に保つことで、利用者さんは朝まで快適に過ごせます。
Q2: 利用者さんが眠っているのに起こさないのは不安です。どうすればいいですか?
まずは利用者さんの状態をよく観察しましょう。おむつ交換をしない時間帯は、利用者さんが苦痛を感じていないか、表情や寝返りの様子などを注意深く見守ることが大切です。最初は、不安であれば一晩に1回だけ交換回数を減らすなど、少しずつ試してみることから始めてみましょう。そして、成功体験を積み重ねることで、自信を持って「引き算」のケアを進められるようになります。
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まとめ常識を疑い、利用者さんと介護者の笑顔を増やす「引き算」の排泄ケア
今回の記事では、従来の「定時での夜間おむつ交換」のデメリットと、新しい「引き算」の排泄ケアの有効性についてお伝えしました。この革新的なアプローチは、利用者さんの睡眠の質を向上させ、意欲やADLを改善するだけでなく、介護者の負担を減らし、仕事のやりがいを向上させるポジティブな連鎖を生み出します。
もしあなたが今、「夜間のおむつ交換ってこんなに大変なものなのかな」と感じているなら、一度立ち止まって、「本当にそのおむつ交換は必要なのか?」と問いかけてみてください。そして、この記事でご紹介した5つの秘訣を実践し、利用者さんもあなたもぐっすり眠れる、より質の高いケアを目指しましょう。介護の世界は、「当たり前」を疑うことから、新しい価値が生まれるのです。
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