在宅介護で突然必要になるおむつ交換。特に病院から退院して自宅に戻る時、「毎日何回交換すればいいんだろう?」と不安になりますよね。入院中は病院のルールがあったけれど、自宅ではどうしたらいいのか、誰に聞いたらいいのかわからない。そんな悩みを抱えるあなたへ、この記事がその不安を解消します。
在宅介護でのおむつ交換は、ただ汚れたら替えるだけではありません。回数やタイミングをどう決めるかによって、介護される側の快適さや、介護する側の負担が大きく変わってきます。この記事では、元介護職員の視点から、おむつ交換の「新常識」をわかりやすくお伝えします。
在宅介護のおむつ交換回数を決める「3つの鉄則」

介護のイメージ
「おむつ交換の回数って、ぶっちゃけ何回が正解なの?」
多くの方が抱えるこの疑問。実は、一概に「1日X回」と決めるのは正しくありません。なぜなら、その方の体調や排泄状況、使用しているおむつの種類など、さまざまな要因によって最適な回数が変わってくるからです。
ここでは、プロが実践しているおむつ交換の考え方、「3つの鉄則」をご紹介します。
鉄則1排泄パターンを把握する
まず最も大切なのは、介護される方の排泄パターンを観察することです。毎日、同じ時間帯に排泄することが多いのか、食事や水分摂取の後に排泄することが多いのか、日記やメモをつけてみましょう。
たとえば、朝食後や昼食後に必ず排便がある、就寝前には必ず排尿がある、といったパターンが見えてくることがあります。このパターンを把握することで、交換のタイミングを予測しやすくなり、無駄な交換を減らして介護者の負担を軽減できます。
鉄則2使用するおむつの吸収量を理解する
市販のおむつやパッドには、「3回分吸収」「5回分吸収」といった表示がありますよね。これは、尿量が約150mlの場合に何回分吸収できるかという目安です。しかし、実際の尿量は個人差が大きく、1回の量が多かったり、逆に少なかったりします。
この吸収量を鵜呑みにするのではなく、おむつやパッドがどれくらいの量までなら漏れずに吸収できるかを、実際に試しながら理解することが重要です。吸収量が多いタイプを夜間に使う、日中は吸収量の少ないパッドをこまめに交換するなど、状況に合わせて使い分けることで、経済的にも身体的にも負担が減ります。
鉄則3肌の状態を毎日チェックする
おむつ交換の最も重要な目的の一つは、皮膚トラブルを予防することです。たとえおむつが汚れていなくても、長時間同じおむつをつけ続けていると、ムレて皮膚がふやけたり、かぶれたりする原因になります。
特に、おむつが汚れていないからといって、外側のテープ式おむつを何日も交換しないのはNG。パッドだけを交換する場合でも、1日1回はテープ式おむつも交換し、皮膚に異常がないかをチェックしましょう。
おむつかぶれなどの皮膚トラブルは、いったん発症すると治りにくく、介護される方にとって大きな苦痛となります。「清潔保持」と「皮膚の健康」を第一に考えた交換が大切です。
驚くほど楽になる!在宅介護おむつ交換の「コツ」と「注意点」
おむつ交換は、毎日何度も行う作業です。少しでも楽に、そして安全に行うために、ぜひ知っておいてほしいコツや注意点があります。
夜間のおむつ交換は睡眠優先でOK!
「夜中も何時間かおきに交換しないとダメ?」
これは、在宅介護を始める方がよく抱く不安です。もちろん、夜間の排泄量が多い場合は交換が必要ですが、安易に何度も起こしてしまうと、睡眠の質が低下し、かえって体調を崩してしまうこともあります。
最近は、長時間吸収できる高機能なパッドが多数販売されています。これらを活用すれば、夜間は交換せず朝までぐっすり眠ってもらう、という選択肢も可能です。夜間の睡眠を優先することで、介護される方だけでなく、介護者の方の負担も軽減できます。
介護に関する疑問解決Q&A
ここからは、在宅介護でおむつ交換をする際によく聞かれる質問に、プロの視点からお答えします。
Q1パッドだけを交換するのはどのタイミング?
Aパッドは、尿量が少量でも吸収力が落ちたと感じた時や、不快感がある時、そして排便があった時に交換します。
原則として、パッドから排泄物が漏れてアウター(テープ式おむつ)が汚れてしまったら、パッドとアウターの両方を交換しましょう。パッドだけで吸収できていれば、パッドのみの交換でOKです。
Q2排泄がなくても、毎日おむつを交換した方がいい?
Aはい、毎日交換することをおすすめします。
たとえ排泄がなくても、おむつ内部はムレやすく、湿気がこもりやすい状態です。特に気温や湿度が高い時期は、皮膚トラブルの原因になります。1日1回は必ず新しいものに交換し、その際に皮膚の状態を丁寧にチェックしてください。
Q3病院と自宅では、おむつ交換の回数や方法が違うって本当?
Aはい、全く異なります。
病院は医療行為を伴うため、決まった時間におむつ交換を行う「定時交換」が一般的です。しかし、在宅介護では、介護される方の生活リズムや体調に合わせて柔軟に対応できます。
病院から退院する際は、入院中に使用していたおむつを使い切ってから、自宅での生活に合ったおむつやパッドに切り替えることを検討しましょう。
Q4おむつ交換は毎日何回行うのが平均的ですか?
A一般的な目安としては、日中に4〜5回、夜間に1〜2回、合計で1日あたり6回前後が平均的と言えるでしょう。
しかし、これはあくまで目安です。何度も繰り返しますが、最も大切なのは、個別の排泄パターンや肌の状態を観察し、その方に合った回数を見つけることです。
排便が多い方は回数が増えますし、自分でコールできる方は回数が減るかもしれません。あくまで目安として捉え、無理のない範囲で調整してください。
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まとめ在宅介護のおむつ交換は「個別最適化」がカギ
在宅介護でのおむつ交換の回数は、「こうすべき」という絶対的な正解はありません。
重要なのは、介護される方の体調、排泄パターン、そして使用しているおむつの特徴を深く理解し、あなただけの最適な方法を見つけることです。
この記事でご紹介した「3つの鉄則」や「Q&A」が、あなたの介護生活の一助となれば幸いです。
介護は、毎日試行錯誤の連続です。時には大変だと感じることもあるかもしれません。ですが、一つひとつの小さな工夫が、介護される方の快適さと、介護するあなたの安心につながります。無理のない範囲で、少しずつ自分たちらしい介護の形を築いていってください。
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