介護保険を利用した住宅改修には、一度きりと思われがちな上限額が、実は特定の条件下でリセット可能なことをご存知でしょうか?この記事では、「介護保険の住宅改修についてリセットできる条件」について詳しく解説します。
住宅改修と介護保険
介護保険には、自宅を介護に適した環境にするための住宅改修費用の一部を補助するサービスがあります。しかし、この補助は無制限ではなく、被保険者一人一人に上限額が設定されています。上限額を超えると、超過分は全て自己負担となります。
住宅改修の上限額
介護保険による住宅改修の上限額は一生涯に一度の支給となっています。年度が替わってもリセットされることはありません。
3段階リセットとは
一定の条件を満たすと、上限額がリセットされることがあります。これを一般的に3段階リセットと呼びます。
3段階リセットの対象者
3段階リセットの対象者は、上限額を使い切り、さらにリセットの方法を探している方です。
3段階リセットの条件
3段階リセットが可能となる条件は、「住居を転居した場合」、「介護の段階が3つ以上上がった場合」の2つです。
ひとり生涯20万円までの支給限度基準額だが、要介護状態区分が重くなったとき(3段階上昇時 、また、転居 ) した場合は再度20万円までの支給限度基準額が設定される。
引用元:厚生労働省「介護保険における住宅改修」
住居を転居した場合
住居を転居し、住所地が変更されると、支給限度額がリセットされます。ただし、一度住宅改修を行った住居に再び戻った場合、リセットは行われません。
介護の段階が3つ以上上がった場合
要介護度が3つ以上上がった場合も、再度20万円の給付を受けることが可能です。ただし、3段階リセットを行うことができるのは1回のみと定められています。
リセット後の注意点
リセットを行っても、再度20万円が設定されるだけで、前の分の残りが加算されるわけではありません。
【Q&A】よくある質問
介護保険の住宅改修がリセットされる条件について疑問に思っている人が多い内容について少しお話をしていきたいと思います。
住宅改修は何回できるの?
支給上限額の20万円の範囲内であれば、何回でも介護保険を利用した住宅改修を行うことが可能です。
リセットは何回でもできるの?
住居を転居した場合は、理論上何回でもリセットが可能です。ただし、一度住宅改修を行った住居に再び戻った場合、リセットは行われません。
3段階リセットは何回でもできるの?
3段階リセットを行うことができるのは1回のみと定められています。
【まとめ】介護保険による住宅改修の3段階リセット
介護保険による住宅改修の上限額は一度きりの支給ですが、「住居を転居した場合」、「介護の段階が3つ以上上がった場合」の2つの条件を満たすことで、上限額がリセットされることがあります。ただし、リセットは無制限ではなく、特定の条件と回数制限があります。この記事を参考に、適切な住宅改修と介護保険の利用を行ってください。
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